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2007年2月 2日 (金)

特許のライセンス料を巡って

(1月31日より承前)

ここまで不実施補償の話をしてきたが、今回は、特許料へと話題を移したい。

共同研究先の企業が実質的に不実施補償に同意した場合、あるいは第三者の企業にその特許をライセンス供与するとき、その対価はいくらになるのか。はたまた、どのように払われるのか、という問題である。

これはもう知的財産の価格の話になるわけで、当事者どうしの交渉というしかない。

何か便利な指標があるわけでもない。

ある種の需給、交渉力で決まるということだ。

その特許が事業のコアをなしており、どうしても必要不可欠だ、ということになれば、高い価格が付くと思われる。

反対に、当該特許はあったらうれしいが、無くても事業遂行に決定的な支障はでない、という場合は、価格が下がる。

その意味で、一般論だが、知的財産の価値がそのまま事業に直結しやすい医薬品事業などは価格が高いだろう。

例えば、副作用なしでガンを完全に押さえ込める画期的な薬ができた日には、いくら払っても欲しい、ということになる。

反対に、エレクトロニクス産業は、一つの製品が、様々な特許の寄せ集めで構成されており、クロスライセンスなども日常茶飯事化している。

一つ一つの特許に、高額なライセンス料を払っていたら、最終製品価格が途方もないものになるから、自ずと上限は決まってくるのだ。

ただし、もちろんエレクトロニクスでも、例外はある。

前例ない技術で、全く新しい大市場を独占的に築けるようなブレイクスルー型の技術であれば、エレキ分野といえども、高い評価がつくことは疑いない。

その典型例が、青色発光ダイオードだ。

技術的にも20世紀中の開発は不可能と言われた難技術だったが、加えて、光の三原色の欠けた最後のピースを埋めることで、爆発的な用途を生み出した。

これが完全に大学の研究室でできていたら、今頃その大学は、特許料で左うちわ状態だったろう。(続く)

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