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2006年8月28日 (月)

特許と論文

職務発明としての認定や、研究成果の特許出願の奨励など、大学を取り巻く雰囲気も以前とは少しずつ変わってきた。

背景には、産学連携への取り組みや知財サポートの仕組みが、整ってきたことがある。

そこで、「研究」と「産学連携」との関係で注意したいのが、「論文」と「特許」の関係だ。

「研究」の成果は、学会誌などに「論文」として発表されるが、他方、「産学連携」の典型例としては「特許」出願がある。

このそれぞれが個別、独自に推進できるなら問題ないのだが、そうはいかない。

すなわち、先に「論文」発表してしまうと、それによって新発明が「公知の事実」となってしまい、後から「特許」を出願しても、拒否される可能性が高くなってしまう。

更にいえば、論文どころか、先に学会や公の場所でレジメを発表しただけで、その後の特許出願が受理されない可能性も大きい。

これまた「公知の事実」と見なされてしまうためである。

これは研究者の先生方にとっては、結構やっかいな問題だ。

企業の研究者ならまずは特許・・となるのだが、大学研究者にとっては、キャリアパスからいっても、よい論文を発表することがプライオリティだ。

一応、国は、「特許庁長官が指定する学術団体が開催する研究集会」(学会などのことだ)において先行発表された成果については、それから6ヶ月以内に特許を申請すれば受理される、という救済策を打ち出している。

学会発表、即、特許不可というわけではない。

しかし、これとても、第三者がこの発表を聞いて、似たような発明や応用発明を抜け駆けで特許申請しないとも限らない・・

かくして、産学連携推進、研究者のための知財取扱支援策の整備、というの流れの中で、論文発表と特許出願の手順を間違えないことが、ますます重要になっている。

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