« 技術開発予算:採択委員会 | トップページ | 組立教室 »

2006年6月26日 (月)

大学のミッションについて⑤

(6月21日より承前)産学連携は、「社会還元」の有力な一形態である。

これは、大学で研究された科学的成果を、直接、産業界に移転していこう、という考え方だ。

従来の「社会還元」は、研究論文が産業界に流布される、とか、卒業生が就職して活躍する、というような間接的手法が中心だった。

今回は、大学側が、研究成果を直接企業に移転して事業化を図る、という形が加わる。

そのために、大学側も、共同研究や特許ライセンスの付与を行ったり、ときに大学発ベンチャーの組成を行うなど、より積極的な関わりが求められている。

ここで気を付けなければならないことは、「研究」「教育」「社会還元」がそれぞれ相反するものではない、ということだ。

「研究」や「教育」の成果は、積極的に社会に「還元」されなければならない。

様々な技術や発見も、研究室の中だけで完結するのではなく、広く社会に向かって、どう実用化、応用化していくかということが、ますます重要になってきた。

この辺は研究者の意識に変化が必要とされるところである。

一方で、「社会還元」の存在が「研究」「教育」の阻害となってはならない。

産業界からすると、研究者との共同研究や技術移転には、時間がかかることを理解する必要がある。

「大学が産業界の下請けになってはならない」というのは、多くの研究者達の本音である。

産業界側がこの点を理解していないと、大学への「発注」は、複雑骨折したあげく、悲(喜?)劇に終わってしまうこともある。

であればこそ、研究者の自発性や創意工夫と、産業界からの要請をどう調和させていくか、それこそが産学連携の要諦と言っても過言ではない。

今まさに、この両者をハイブリッドさせるためのマネジメント手法が、模索されなければならないのである。





|

« 技術開発予算:採択委員会 | トップページ | 組立教室 »

学問・資格」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 技術開発予算:採択委員会 | トップページ | 組立教室 »